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麻雀ハーネス

完成


麻雀基板で使うハーネスは JAMMAハーネスではありません。
基板のマニュアルにはコネクタ部の信号の並び順を記した図表が載っていますから、
これをもとに麻雀ハーネスを作成してみましょう。
なお、操作系も通常のレバー+ボタンではないので、麻雀パネルをも作成しますが、
それについては記事を分けました。ここではハーネスだけを取り上げます。


◆麻雀ハーネスの仕組み
ハーネスの違い

JAMMA基板では、基板側にボタン信号がそのまま出てきており、それぞれのボタン信号がGNDとつながると、そのキーを押したことになる。従って、JAMMA基板では GNDとA,B,C各信号線をボタンでつなぐように配線すればよい。

一方、麻雀基板で使用するキーは A〜N,ポン,チー,カン,リーチ,ロン,スタート の20キーであるが、基板側にはこれだけ多くの信号は出せないので、マトリクス(格子状)の配線になっている。
信号線が格子状に並んでいて、その格子点(交点)が各キーに対応する、という考え方だ。
例えば上図では1番と3番の信号線がつながるとAキーを押したことになる。
逆に、Nキーを押したことにしたければ、2番と3番の信号線がつながればよい。

上図は例のため、4本の信号線で4つのキーにしか対応しておらず、メリットがないように見えるが、実際の麻雀ハーネスでは、11本の信号線で、最大30キーまで対応できる。
ただし、麻雀をプレイするにあたって使用しない信号線と格子点がある。

◆キーマトリクスとコネクタ図面

実例として「ファイナルロマンスR」「スーパーリアル麻雀P7」のマニュアルより紹介する。

ファイナルロマンスR
ファイナルロマンスRコネクタ図
(c)VIDEO SYSTEM

ファイナルロマンスRは1枚の基板で2人プレイが可能なのでコネクタ図面には2P側の信号線も書き込まれているが、1人プレイ用麻雀ハーネスは1P側だけを配線する。

スーパーリアル麻雀P7のマトリクスを見ると、使用されていない信号線(7番)と格子点があるのがわかる。筐体の麻雀パネルには「ベット」「ビッグ」「スモール」「ラストチャンス」「ダブルアップ」などのキーが付いているが、麻雀では使用しないキーなので配線する必要はない。

スーパーリアル麻雀P7
スーパーリアル麻雀P7マトリクス
(c)SETA

なお、図面で振られた1〜11の番号は各メーカーで便宜上つけられたものなので、この2つの図面でも一致していないが、麻雀ハーネスの信号の並び順としては同じになっているので、とくに気にしなくてよい。

ちなみにスーパーリアル麻雀P7のマニュアルにはこの1〜11番に合わせたコネクタ図面も掲載されているので、それを参考にすればハーネスの作成は楽であろう。
ファイナルロマンスRの方にはマトリクスが掲載されていないので、調べるのに手間取った。(後述)


材料
材料麻雀ハーネス、および、麻雀パネルの作成に必要な材料はご覧のとおり。
このページ一番上にある完成写真も参考にしてください。

1:56pinエッジコネクタ
 JAMMAハーネスで使われているものと同じ。
 たまたまRGBだけ配線しちゃった (^^;

2:カードエッジコネクタ
 各自、使用しているコントロールボックスに合った
 ものを用意する。この例では KIC用36pin


3:JST−NHコネクタ
 ファイナルロマンスR基板上の2P用コネクタに合わせて、13pinメス,16pinメス、各1つ。
 また、ハーネスと自作麻雀パネルの接続用に11pinを使うことにした。オス,メス各1つ。
 (注)後々、ボタンを追加したくなることもあるので、12pin以上にした方がよいかもしれない。
4:タクトスイッチ
 基板上のテストスイッチなどにも使われている 5mm角くらいのスイッチ。最低20個用意する。

5:配線材
 エッジコネクタと麻雀パネルをつなぐのに12芯リボンケーブル、1mくらい。(完成写真参照)
 電源ライン(+5v,+12v,GND)は2〜3mmくらいの太さ。映像,音声ラインは1mmくらいの太さ。

6:麻雀パネルにする基板
 タクトスイッチやJSTのコネクタが刺さるピッチ(穴の間隔)で、大きさは適当に切って使う。

電源線,テストスイッチ配線
配線途中まずはモニタに画面を出したいので、電源線画面信号線を配線する。

ついでだが、ここでテストスイッチも配線してみた。
基板上のテストスイッチを押してテストモードへ行っても構わないが、ハーネスに付けておいても便利である。

電源線:
コネクタ上下部の太い線。+5v,+12v,GNDを複数箇所配線する。配線を間違えると電源投入時に一瞬で基板が壊れるので、結線図(コネクタ図面)を見ながら慎重に!

画面信号線:
コネクタ中程の細い線。R,G,B,SYNCを配線する。配線を間違えても基板が壊れることはないが、当然モニタには正常な画像が映らない。
色が変なときはR,G,Bの配線間違え、ザーッとノイズのようなものが映るだけならSYNCの配線間違えなので、確認して欲しい。

テストスイッチ:
コネクタ中程のやや短めの線2本。適当な大きさの押しボタンスイッチを配線する。
押してる間はON、手を離せばOFFになるようなスイッチ。

テスト接続
よ〜く配線を確認しましょう。電源線に間違えはないですか?

それではコントロールボックスと基板を
このハーネスでつないで電源ON!
接続


ファイナルロマンスR画面
正常に画面が出た!!

いやー、感動の一瞬でしたね〜 (^^)v おっとっと、ハーネスはまだ完成してないヨ!

テストモードでキーマトリクス調査
ファイナルロマンスRのマニュアルにはキーマトリクスが掲載されていないので、今回のようにハーネスを自作する場合、コネクタ図面に合わせたキーマトリクスの表を自分で作ることになる。それには基板のテストモードのキー入力チェックを利用してキー配列を調べればよい。
具体的な手順は次のとおり。(あくまで例)

1.コネクタ図面を見てキー1〜11にリボンケーブルを配線する。
 リボンケーブルの反対側は皮膜を剥いておく。

2.基板とコントロールボックスを接続してスイッチON
 テストスイッチ(基板上のでもハーネスに付けたのでも)ONでテストモードへ。

3.キー入力チェックの項目を選択する。…のだが、この時点で苦労する。
 ファイナルロマンスRの場合、テスト項目の選択に、A,B,スタートキーを使うのだが、そもそも
 どの線をショートさせればどのキー(A,B,スタート)を押したことになるのかわからないのである。
 だって、それを今から調べるんだから!(^^;

幸いにもスーパーリアル麻雀P7のマトリクス表&コネクタ図を持っていたので、それと照らし合わせながらA,スタートキーを探し当て、キー入力チェック画面に辿り着きました。
では…総当たりで線をショートさせてキーを調べます!(^^;;;

いまココを読んでるみなさんは、そんな苦労をしなくてもココに掲載したコネクタ図とキーマトリクス表を見ながら配線作業をしてください (^^)

麻雀ハーネス コネクタ図 麻雀ハーネス キーマトリクス
ハンダ面 部品面
1P 9番 1P 10番
1P 6番 1P 2番
1P 5番
カウンター
GND 10 GND
11 12
13 14 テスト
RED 15 16 GREEN
BLUE 17 18 SYNC
スピーカー(+) 19 20 GND−−−−−
1P 8番 21 22
1P 7番 23 24
1P 4番 25 26
1P 3番 27 28
1P 1番 29 30
1P 11番 31 32
33 34 コイン
35 36
GND 37 38 GND
GND 39 40 GND
+5V 41 42 +5V
+5V 43 44 +5V
+12V 45 46 +12V
47 48
+5V 49 50 +5V
+5V 51 52 +5V
GND 53 54 GND
GND 55 56 GND
10
スタート 11
チー ポン
カン リーチ ロン

左図1〜11番が右図1〜11
対応しています。

▼結線の仕方▼
[A]ボタンを取り付ける例。

手順1.
キーマトリクス(右図)から[A]ボタン
はコネクタの9番8番にあたる
端子とつなげばよいことがわかる。

手順2.
コネクタ図(左図)で、
9番ハンダ面の端子、
8番ハンダ面21の端子、
である。

手順3.
よって[A]ボタンの2つの端子を
ハンダ面21の端子に
つなげばよい。

※2004/06追記

完成
さてこれで麻雀ハーネスが完成しました!(^^)v
結局、キーマトリクスさえわかってしまえば後は線つなぎだけですから、あまり難しい工作じゃないでしょ?
麻雀の他に花札基板などもプレイされる方は、このハーネスにもう少し手を加えることになります。
(マニュアルのコネクタ図とキーマトリクス表を見て、足りない線を配線するだけですが)

さぁ、麻雀基板をプレイするぞ! あれ!? ジャンパネ(麻雀用パネル)は?
…ってなわけで、次はジャンパネの工作です〜



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